Column No.15 (2003/02/14デイリースポーツ掲載分)
◎キャンプだより・「ザワワ♪・ザワワ・ザワワ♪」〜オリックスブルーウェ〜ブ

それにしても、綺麗な宮古の海・・・・

 鹿児島・宮古島・沖縄・高知・宮崎と今年もキャンプめぐりの旅に出た。一つのチームに居続けるのではなく、一日一球団を巡礼する。わずか一日でその球団の今年を占うのは早トチリだし失礼にあたる。しかし長年積み重ねてくると雰囲気勢いチームの姿勢などに「何か」を感じるものなのだ。
 昨年最下位のオリックス、今年は台風の目になるかもしれない。「ザワワ、ザワワ、ザワワ」森山良子の唄う沖縄の歌が聞こえてくるようなサトウキビ畑が一面に広がる沖縄・宮古島の平良球場、入り口には平成8年、日本シリーズ優勝の記念碑があり、当時の仰木監督らの記念植樹の木が成長している。スタンドに陣取った年配の女性三人組の会話、「昔はここでイチローが活躍したがねえ〜」そんなこともあったなぁ〜と会話を私も妙に納得する。
 練習開始時の石毛監督の挨拶、「強いチームは投手と野手は仲が悪かった。仲間だからと仲良くやることはないっ!」新ヘッドの中尾コーチ、「今年は報道陣や評論家が多く張り合いがあります。見られている中では緊張感が生まれますから・・」二人とも強いチームにいたから言える言葉だ。
 昨年最下位とはいえ、具・金田・小倉・山口と好投手が揃ったオリックス、今年は大リーグ帰りの吉井・マック鈴木の入団で投手陣は豪華、問題の打撃も新外国人、左のブラウン、右のオーチィズは堅実でパワーもありシェルドンと組む外国人クリーンナップが成功すれば一番谷が去年より持ち味が出せる。山崎の加入で層も厚くなり競争意識も高くなりつつある。ベテラン大島・進藤も必死、平野・葛城・竜太郎ら若手が伸び、塩崎・塩谷らの中堅が健闘すればレギュラー争いも激しくなるだろう。外国人用の打撃コーチ・レオン、リーの入団も効果的だ。オリックスは去年とガラッと変わった顔ぶれになり楽しみが膨らんだ。ティームの歴史には必ずこういう時がある。そのときを今年から来年にかけて石毛監督がどうリードするか、意欲的過ぎて気がかりもあるが今年はコーチに任せる姿勢も感じられた。真の指揮官・石毛宏典が誕生するのかも注目したい。
 「ザワワ♪・ザワワ・ザワワ♪」サトウキビ畑を吹きぬける沖縄の風、胸騒ぎするオリックスの戦が起きんことを祈って宮古島を後にした。



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