Column No.17 (2003/02/28デイリースポーツ掲載分)
◎ファン・マスコミ対応

 3週間のキャンプ地を巡り終え、久しぶりに我が家へ帰ったが、興味深かったのは球団のマスコミやファンへの対応にかなりの違いがあることがわかった。球場に着くと報道陣は受付をする。入場証、帽子、練習スケジュール、メンバー表をもらう。帽子は記念品に思われがちだが、そうではなく一目でマスコミと分かる証である。
 西武は新聞、放送、評論家、雑誌と帽子が4色ある。報道に対する「ある種の防衛」を意識しているのが伺える。大事なことだろう。中には帽子をケチって「しょうがない」という感じで出す球団もあった。球団名は挙げないが考え直していただきたい。一番素晴らしかったのは巨人だ。何よりいいのは、キャンプの時点で「メディアガイド」を配っていることだ。通常、各球団は開幕にあわせて配布する。巨人はオープン戦の放送も多いからだと思うが、この時点で準備してある。「報道してもらう為にはどうするか」を広報部は理解しているのだ。今は、CS放送でオープン戦の放送を各球団がやる。巨人を見習って欲しい。
 巨人の練習はファンに分かりやすいように本職の女性アナウンサーが紹介する。打撃練習の選手名、案内、注意等、心地良く聞くことが出来る。他の球団もやってはいるが、本職がマイクを握っているわけではないから聞き取りにくい。巨人が裕福だからと言ってしまえばそれまでだが、巨人はサービスが徹底しており、ファンと報道あってのキャンプを感じる事が出来る。
 昼の食事のサービスも色々だ。低料金を払って暖かい旨いものを提供する球団。弁当を出すところがほとんどだがこれは味気ない。私は遠慮する。ダイェーは弁当の数がかなり足りなかった。経営が苦しいのだろう。阪神は前日に予約を入れないと食べられない。賄が大変なのはわかるが、常駐していないと無理だ。サービスは星野監督まかせではいただけない。近鉄だけは選手と同じ食事をサービスする。食事をしながらコーチや選手と談笑できることもある。暖かさがあって大阪らしい。マスコミとファン対策、これは大事なことですぞぉ!



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