Column No.156 (2005/12/14デイリースポーツ掲載分)
◎ チャリティゴルフから

 今週の日曜日、プロ野球選手会が主催するべべサンタクロースチャリティゴルフが群馬県のサンコー72カントリークラブで行われました。この会は1988年にプロ野球選手も社会貢献に積極的に取り組もうとがん撲滅をテーマにスタートし、今年で18回を数えます。一昨年までは元巨人の瀧安治さんが晩年のライフワークとして精魂を傾けて取り組んできたイベントでした。プレーをしたあとホスピス患者の病棟へ慰問を行ったこともありました。一昨年、大会を前にして瀧さんは亡くなられ、瀧さんの遺言は「べべサンタを頼む」
 プロ野球選手会の松原徹事務局長は瀧さんの遺志を受け止め、昨年からこの大会をリニューアルして選手の先頭に立って活動をしてくれている。
 今年もプロ野球の現役選手23人、OB18人が参加、一般の方々とゴルフを楽しみながらチャリティオークションに協力、ホールアウトした後、選手たちは屋外のオークション会場でマイクを握った。司会の三遊亭楽麻呂さんはサンタの衣装で上州名物、空っ風の吹く中、三時間を越す熱演で売り上げに協力してくれた。ラウンド中の寄付金とオークションの売り上げの合計金額は270万5千円、今回は初めての試みで寄贈先を公募することになっている。「必要としているところへ贈ろう」というのが主旨なのだ。
 今回、もう一つ素晴らしいプレゼントがあった。それは、ゴルフのラウンド後に地元の少年野球ティーム招いて、本職の野球教室も行ったのた。キャッチボール、ティ打撃、守備と少年たち250人は真剣さと憧れの入り混じった表情で選手の指導を受けた。ヤクルト・青木、西武・和田と両リーグの首位打者、地元出身の一場、ロッテ小林雅、里崎ら今年活躍したり、話題となった選手たちから直接声を掛けられた子供たちの喜びはいかばかりだっただろう。ゴルフでは飛ばすけれど、あちこちボールが散らばって散々だった楽天の新人・一場投手は、少年野球の指導になったとたんに、笑顔に変わって子供たちとのキャッチボールを楽しんでいたのだった。この大会に第1回から欠かさず参加して瀧さんの後を継いだ大会会長の篠塚和典コーチも「ゴルフだけでなく、野球教室も開き、子供たちにも喜んでもらえて大成功でした」とご満悦、ゴルフのプレーも現役時代のバッティングを髣髴させる柔らかいスイングで七九、プロ野球関係ではベストグロスだったのです。
 この大会、今年からはデーリースポーツも後援に加わりました。スポーツ紙六社全てが後援し、プロ野球の社会貢献のお手伝いをしようというものです。私の司会も第1回からずっと続いています。



--- copyright 2001-2005 New Voice Shimamura Pro ---
info@shimamura.ne.jp