Column No.204 (2006/12/12デイリースポーツ掲載分)
● キャッチボールの勧め

12球団対抗戦優勝の広島カープの皆さん

 子供の頃、学校から帰ると、空き地や道端でキャッチボールをよくやった。一人の時は壁にボールをあてて遊んだ。誰かに教えてもらう訳ではないから、夫々が工夫したものだ。時に、隣の庭にボールが行ってしまい、恐る恐る「すいません。ボールとらせてください」時に、ガラスを割り叱られて謝ったり、たかがキャッチボールだが、こうして社会性を身につけたものだった。今は少年野球ティームに入り、子供の頃から指導者のもとで野球を始める。キャッチボールを見かけることは、ほとんどなくなってしまった。子供の頃、ユニフォームを着て野球をするなんて「憧れ」でしかなかった。恵まれた日本は、何か忘れ物をしてしまったこともあるようだ。
 この季節、チャリティと称して様々なゴルフコンペが行われているが、日本プロ野球選手会の主催する「ベースボール・サンタクロースチャリティゴルフ大会」が先週の月曜、4日に群馬県のサンコー72カントリークラブで行われた。今年で19回を迎えるこの会は、ガン撲滅、阪神・淡路大震災、新潟・中越地震の復興支援に基金を贈り続けてきた。プロ野球に関わる現役、ОBがグランドの外に目を向け、社会貢献をしょうというもの
で、今年は44人の選手、ОBが協力した。私も第1回からこの会の司会を引き受け続けている。
 去年からは、選手会が推進している「キャッチボールの出来る公園作り」を大きなテーマにしている。今では、キャッチボールをしたくても、やれないのが現状だ。そのためには、柔らかいキャッチボール専用の「ゆうボール」を開発し、どこでも、キャッチボールを楽しめるようにすることと、そのための公園づくりを支援しようというものである。ゆうボールは見た目は硬式のボールのように縫い目があり、素手でもグラブでも年齢を問わず楽しめる。コンペ当日のチャリティオークションでは210万円が集まり、日本公園緑地協会に基金として寄贈されている。今週の日曜・17日には東京の昭和記念公園で、選手も参加したキャッチボールイベントやオークションも行う予定である。ついでながら、先日のゴルフコンペの12球団の対抗戦の優勝はカープ、個人も広島の前田智徳選手で76という見事なスコアー、「来年は本業での優勝はありますか」と聞くと、正直な前田選手、首を激しく横に振りました。因みにタイガースは赤星・関本のコンビで3位と健闘しています。このイベントにはデーリースポーツも後援していることを付け加えておきましょう。


・プロ野球選手会理事長の小久保選手のあいさつ


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