■ Column No.208 (2007/01/16デイリースポーツ掲載分)
● 真夏の全豪

兎に角、暑い!!
メルボルン屋根つきのセンターコート「ロッド・レーバー・アリーナ」

 豪州・メルボルンで今年も全豪オープンテニスが始まった。明るく開放的な全豪でテニスの1年がスタートした。
 丸2年間、グランドスラムに登場できなかった日本の男子、今年は添田豪が主催者推薦で初日の1回戦に臨んだ。相手は第9シードのマリオ・アンチッチ、日本のテニスファンにも馴染みのある195センチの大型のビッグサーバーである。
 「今まで一番緊張した。プレッシャーもあった」という添田だが、アンチッチとのストローク戦は互角に戦えた。リーチのある強烈なサーブとネットプレーの差でセットカウント3―0で破れたのだが、「善戦、健闘した」といえるだろう。放送席からの印象では「落ち着いてプレーしている」ように見受けられたが、試合後のインタビューでは「逃げたくなることもあった。怖さも感じた」と語っている。立ち上がりの第1セットはブレークチャンスもあったのだが、そこからの1本が取れなかった。「悪いプレーはしていないが、世界との差を感じた。また、1年かけてこの舞台に戻ってきたい」という。インタビューを聞いていて、添田選手は「素直ないい選手だなあ」と思った。でも、この世界は「嫌われる」位のところがある選手の方が成功するのだ。「一日前から人と会うのも嫌だったし、人の話も聞きたくなかった。コーチとチームのメンバーとしか話さなかった」と本心を打ち明けていた。素直ないい選手に勝って欲しいと私は思っている。でも、プロの世界はふてぶてしさも必要だ。負けた時は悔しがり、本心を吐露なくてもいいのではなかろうか。
 エース杉山愛は緒戦を3年ぶりに突破した。スエーデンのアルビッドソン戦はサーブが悪くダブルフォルトを11本も出しながら勝った。サーブでリズムを崩しながらもストレート勝ち、グランドスラム51回連続出場の経験も生きているのだろう。「動きはいい。今年は健康なので、調子は上がっていきそう」と笑顔一杯のインタビューだった。今日2日目は森上亜紀子と中村藍子が登場する。WOWOWの全豪テニス中継、ご期待ください。




実況席より「皆さんこんにちは」


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