■ Column No.212 (2007/02/13デイリースポーツ掲載分)
● 面白いプロバスケット

 2年目を迎えたプロバスケのBJリーグ、先週、香川県丸亀市での試合を取材したのだが、スピーディなゲーム展開とエンタティンメント性もあり、バスケットファンの支持を次第に得てきているように思えた。このプロリーグは、もともと国内の実業団のトップティームでスタートしたわけではない。「日本にも、早くプロを」と言われながら、バスケット関係者の意見がまとまらず、伸び伸びになっていたのに痺れを切らせた河内敏光さんらが中心になり、昨年度から仙台、新潟、埼玉、東京、大阪、大分の6ティームでスタートした。アメリカのNBAスタイルを手本に、地域と企業とプロスポーツが密接に結びつき、「楽しく夢のある」プロバスケットを目指してきた。知名度の低さから苦しいスタートだったが、今年からは富山と高松が参入、4月まで40試合を戦い、上位4ティームのプレイオフで優勝を決めるのだ。
 丸亀市で行われた新加入の高松ファイブアローズ対昨年のチャンピオンティーム・大阪エヴエッサ戦を見て面白さがよく分かった。まず、コートにはアメリカを初めとする外国人選手がNBAに近いスピーディで豪快なプレーを展開している。全8ティームで34人の海外からの選手が名を連ねている。両ティームのスタティングメンバーを見ると5人のうち4人は外国人だ。NBA出身の選手はいないのだが、ヨーロッパで揉まれてきた選手が多いだけに、動きは軽快で、トリッキーなプレーやパワー溢れるプレーの連続になる。
 この高松と大阪の試合では、NBAの下部組織で戦ってきた中川和之選手が二月から高松に所属して本場仕込のスピーディなプレーでファンの心をしっかり掴み、人気を集めていた。
 実は、私が丸亀市まで出かけたのは、高松市のFMコミュニティ局がエフエム放送を始めたのだが、ラジオのバスケット放送の経験が無く、始めたとはいうものの、速いバスケットの動きについて行けず、ラジオ放送の見本もないので、なんとかならないものか、と相談に預かったからだ。安東部長以下少ないスタッフで、未経験の放送にとり組むのだら、課題は沢山ある。すぐに満足してもらえる放送は難しいのだが、高松の皆さんもぜひティームともどもラジオ放送を応援してもらいたいと思う。テレビ全盛の時代だが、アメリカではNBAの放送はテレビとともに必ずラジオもやっているのだ。エキサイティングな試合を見ていて、私のアナウンサー魂が目覚めたのだろう。「3月末の最終戦、30年ぶりにバスケのラジオ、やって見ましょう」と約束してしまった。新規参入の高松に、何と優勝の目もある。


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